DITS投稿のUTMポイントを元に地図を作成すると、実際の位置とずれていることがあります。室内や建物の影、樹の下などGPS電波の弱い時。山間部、海岸など電話基地局から離れている場所も位置ずれが出やすいです。スマホの機種や設定状態によってもGPS精度が悪いことがあります。
数10m程度のずれは実用上大きな問題にはならないのであえて修正する必要はありません。しかし位置ずれが数100m〜数kmと大きい場合は地図の信頼性の点から位置ずれを修正するのが良いと思います。位置ずれを修正する時は、万一に備えコピーを取り元の地図を残しておくのが安全です。なお、位置ずれ補正は、基本的に自分のDITS投稿が対象です。
位置ずれ補正はGoogleスプレッドシートと、Googleマイマップを利用し以下の手順で行ないます。
1. Googleマイマップの作り方(手順1〜手順10.6)に基づき、Googleマイマップシートを作成します。
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2. ここでは編集効果を確認するためDITSデータ取り込みで得た、lat(緯度),lon(経度)列の隣にlat-correct(緯度)、lon-correct(経度)を挿入した以下の「DITS位置ずれ補正シート」を使用します。このシートではlat-correct、lon-correct欄は書込み可、他はコピー・閲覧可にしてあります。
DITS位置ずれ補正サンプルスプレッドシート → https://goo.gl/ywt87i
3. 「Googleマイマップ」シートをスプレッドシートの一番左(シート1の位置)に移動します。
(ヒント) Googleマイマップ(地図)からはGoogleスプレッドシートのシート1だけ参照することができます。
4. Googleドライブ( https://drive.google.com )にアクセスし
➀ 新規 → ➁ その他 → ➂ 「Googleマイマップ」の順にクリックし、Googleマイマップ(地図)を開きます。
5. Googleマイマップ(地図)画面が開くので「インポート」をクリックします。
6. 「インポートするファイルの選択」画面が開くので「Googleドライブ」をクリックします。
7. 「マイドライブ 共有アイテム 新着」の内、「新着」をクリックします。
8. 「新着」画面で「DITS位置ずれ補正」スプレッドシートを選び、「選択」をクリックし確定します。
9. 「DITS位置ずれ修正」スプレッドシートがインポートされます。「目印を配置する列の選択」では、lat、lonの両方にチェックが入っていることを確認します。
10. 「マーカーのタイトルとして使用する列」では「name」にチェックを入れ、「完了」をクリックします。
11. マーカーが10ヶ所記録されたマイマップが作成されるので場所が分かるよう拡大します。
12. 必要あれば、基本地図を「地図」から「航空写真」に切替え、詳細場所を分かり易いようにします。
最初に表示される地図
マーカー付近を拡大表示する
必要あれば、基本地図を「地図」から「航空写真」に切替え、詳細場所を分かり易くする。
赤矢印を付けたマーカーは屋根の上を示しており、明らかに位置がずれている。
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13. この地図では建物上の2箇所にマーカーが立っており位置ずれと分かります。正しい位置は撮影した人でないと分かりませんが、ここでは、あなたが正しい位置を知っているという前提で進めます。マーカーはデフォルトでは青色ですが、位置ずれ修正するマーカーは赤色に変更しておきます。
14. 位置ずれ対象のマーカーをクリックします。鉛筆マークをクリックすると編集モードになります。バケツ記号(スタイル)でマーカー色を青から赤に変更します。
鉛筆記号で編集モードに切替え。
バケツ記号(スタイル)でマーカー色を青から赤に変更
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15. photoUrlクリックで写真を表示させ、それを参考にマーカーを正しい位置にドラッグします。
photoUrlをクリックすると写真が表示される。
写真を参考にマーカーを正しい位置にドラッグする。
(クリックで拡大)
16. マーカーの位置修正が全て終わったら地図としては一応完成です。ただこの段階では地図は修正できたものの、Googleスプレッドシートの位置データは元のままです。変更箇所が少ない時は、マーカーの新しい位置を個々に取得し、Googleスプレッドシートを修正します。
17. 変更箇所が多い場合はこの方法では手間がかかるので、以下の手順で、Googleマップでkmlファイルをエキスポートし、そのkmlファイルをcsvファイルに変換し、そのcsvファイルから正しい位置を一括取得します。手順は以下です。
18. 左メニューをクリックし、「kmlにエキスポート」をクリックします。
(クリックで拡大)
19. 「地図全体」と「個別kml」選択では、「個別kmlを選択します。「kmlファイルをエキスポートします」にチェックを入れます。ダウンロードをクリックします。
20. ダウンロードしたkmlファイルをテキストエディターで開きます。そしてテキスト全体を選択し(Ctlrキー+Aキー)、コピー(Ctlrキー+Cキー)します。
kmlファイルを開き、コピーする。
21. Googleマップ kml/ csv相互変換にアクセスします。 → http://tool.stabucky.com/gmap_kml2csv.htm
22. kml欄にコピーしたkmlファイルを貼り付けます。(Ctlrキー+Vキー)
Googleマップ kml/csv相互変換のkml欄にkmlファイルをCtlr+Vで貼り付ける。
23. csv欄に変換されたcsvファイルが表示されるのでCtlrキー+Aキーで全て選択した後、Ctlrキー+Cキーでコピーします。
24. テキストエディターにCtlrキー+Vキーで全て貼り付けます。
csv欄のデータをCtlr+Aで全選択し、Ctlr+Cでコピーする。
このデータをテキストエディター上にCtlr+Vで貼り付け、拡張子.csvを付けて保存する。
25. 適当なファイル名を付けて保存し、拡張子を.csvとします。名前は自由ですが.csvは必須です。
(ここでは仮に googlemap_modify.csv とします)
csvデータをテキストエディターにCtlr+Vで貼り付ける。
仮に googlemap_modify.csvとして保存する。拡張子.csvは必須。
26. Googleドライブの「新規」をクリックし、「ファイルアップロード」をクリックします。パソコン上のcsvファイル(ここでは googlemap_modify.csv )をアップロードします。
「新規」→「ファイルのアップロード」の順にクリックする。
27. アップロードされたファイルを開くと位置修正した地図に対応した、経度、緯度が表示されています。この緯度、経度データをコピーし、元のGoogleスプレッドシートの修正後欄に貼り付けます。
(ノート)Googleマップ kml/csvでは、返還後のcsvファイルは経度、緯度の順に表示されるので注意して下さい。
アップロードされたcsvファイル上に位置修正後の経度、緯度が表示される。
修正後のGoogleスプレッドシート
(ここでは分かり易いよう赤字で示しています)